右四間飛車の駒組みと攻め方

管理人りゅうや

右四間飛車とは4筋に飛車を回し、攻め駒の「飛車角銀桂」をフルに使う戦法です。

攻撃力の高さがトップクラスの戦法で、相手が居飛車でも振り飛車でも使えます。

とにかくガンガン攻めていく事が特徴で、正しい受け方を知らない相手なら、右四間飛車側の一方的な勝負になることも少なくありません。

管理人りゅうや

この記事では、右四間飛車の基本的な駒組みと攻め方について解説しています。

それではいきましょう!

右四間飛車の駒組み

右四間飛車の駒組みは、4筋に飛車角銀桂を集中させた上記の形になります。

実戦では、このような形に囲いを追加してから攻めていきます。

管理人りゅうや

それではまず、右四間飛車に合う囲いを4つ紹介しますね。

カニ囲い

素早く組めるため、急戦に向いている囲い。

この形から左美濃囲いへと派生することもできます。

左美濃囲い

手数が掛かることがネックですが、安定した堅さを発揮できる囲い。

横からの攻撃に強い形です。

エルモ囲い

左美濃囲いと同じく、横からの攻撃に強い囲い。

左美濃囲いよりは堅さが劣りますが、玉の広さにおいてはエルモ囲いの方が優れています。

今回の攻め方解説で使う囲い

プロの右四間飛車でよく使われる囲い。

素早く組むことができ、上記で紹介した囲いよりも上からの攻撃に強い形となります。

右四間飛車の攻め方

  • 矢倉崩し
  • 対振り飛車

この2つを解説していきます。

右四間飛車の矢倉崩し

この局面は、右四間飛車で矢倉を相手にする時の基本的な形です。

こちらの飛車角銀桂が4筋にしっかりと利いているので、さっそく攻めてみましょう。

今回は▲2五桂からいきます。

局面の手順
▲2五桂△2二銀▲4五歩

ここで相手は△同歩か△5三銀が挙げられます。

まずは△同歩とした場合から見ていきましょう。

局面の手順
△同歩▲同銀△4四歩▲同銀△同金▲4四角△4三銀

ここで相手は△4三銀と打ちますが、こちらは▲7七角と一旦引いたり、▲2二角成で角を切って攻めを継続していく手があります。

どちらに角を動かしても、次に▲4四歩△5二銀▲4三金で相手の金銀をはがしていく狙いが非常に強力ですね。

局面を戻し、▲4五歩に対して△同歩ではなく△5三銀としてきた場合も見ていきましょう。

局面の手順
▲4四歩△同銀▲

▲4四歩に対して△同銀と取ってきた局面。

ここでは2パターンあり、▲同角か▲4五歩です。

▲同角なら、そのあとは△同金▲同飛車で、こちらの角1枚と相手の金銀1枚づつを交換することになります。

大駒1枚と小駒2枚の価値を比べると、ほとんどの場合は小駒2枚の方が価値が高いです。

そのため、▲同角とするのも1つの手ですね。

管理人りゅうや

このことを「2枚換え」呼ばれています。

局面を戻し、▲同角ではなく▲4五歩とする手も見ていきましょう。

局面の手順
△5三銀▲2二角成△同金▲4四銀△同銀▲同歩

▲4五歩の場合も角を切って豪快に攻めていきます。

次に相手が金を歩から逃がしてきたら▲4三歩成、シンプルに△同金なら▲同飛車で先手有利。

歩を無視して△3七角などで飛車を狙ってきた場合、飛車を逃がすのではなく▲4三歩成と大胆に攻めていくのもアリでしょう。

右四間飛車対振り飛車

続いては、右四間飛車対振り飛車(四間飛車)について解説していきます。

相手は最後に△6四歩と突き、6三に銀を引けば、いつでもダイヤモンド囲い(4枚美濃)と呼ばれる強固な守りになれる状態です。

また、相手の香車が1二にいることで、こちらの角が成りこんでも香車を取れないため、厄介な形ですね。

それでは早速、右四間飛車の基本である▲2五桂から攻め込んでいきましょう。

局面の手順
▲2五桂△2二角▲4五歩△同歩▲2二角成△同飛車

お互い角交換をした局面、相手が飛車でこちらの馬を取ったこの一瞬に、角打ちの隙ができましたね。(赤〇の位置)

▲7七角なら、△3三角と合駒する手は桂馬が利いているので、飛車を角道からずらすしかありません。

もし相手が△1二香車と指さなければ香車取りの手になりますし、△1二香車と指すなら▲1一角と打つ隙ができ、自陣に馬をつくることができます。

今回は▲7七角でいきましょう。

局面の手順
▲7七角△4二飛車▲3三桂成△同桂▲同角成△4一飛車▲4四桂

桂交換して馬をつくり、▲4四桂と打つ手が非常に強力。

相手は、馬が利いているので飛車で桂は取れず、無視するか金を動かすかのどちらかです。

△6二金と指した場合は▲3二桂成で飛車を寄せて取ることができ、先手満足。

強気に△4二金と指した場合も▲3二桂成で攻めましょう。

▲3二桂成に対して飛車が逃げてくれれば金をタダ取りでき、△3三金で馬を取ってきたら、こちらも▲4一成桂で飛車を取ります。

一見、飛車角交換であまり得をしていないように見てるかも知れません。

しかし、こちらは成桂を敵陣につくった上に、敵の3三の金が機能していませんね。

駒得はしていませんが、盤面上の駒の働きでは先手が有利です。

右四間飛車のポイント

ここまでは右四間飛車の攻め方を解説しましたが、攻めを成功させるには気を付けるべきポイントがあります。

以下のポイントを意識しながら右四間飛車を指すことで、攻めの成功率がグンっと上がりますよ。

2五に歩を突かない

2五に歩を突いてしまうと、▲2五桂からの攻めができない上に手数も損してしまいます。

角道を塞がない

右四間飛車で攻めるなら角の斜めラインは必須です。

そのため、▲6六歩などで角道を塞がないようにしましょう。

4四に歩を突いたら可能

右四間飛車の攻めは、4四に敵の歩がある場合に成立します。

序盤に相手の動きを様子見する手(▲7六歩、▲2六歩、▲4八銀)なとで、4四に歩を突くのかどうかを探っていきたいです。

居飛車の税金▲1六歩を突きたい

右四間飛車に限らず対振り飛車の局面で言えるのですが、▲1六歩と突く手を可能ならしておきたいです。

もし▲1六歩を突かずに攻めてしまった場合、▲2五桂を指した次に△1五角という嫌な手があるからです。

管理人りゅうや

▲1六歩と突く手を「居飛車の税金」と呼ばれていますよ。

今回の記事は以上です。